第一章

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「……………あ!」 そこにいたのは、1人の男子生徒。ひかりの日記帳を持っていた。 「あの………それ……」 勇気を振り絞ったひかりは、男子生徒に話し掛けた。 「………ん?」 男子生徒はひかりの声に気付き、振り返った。 「その…ノート……」 「……ああ。これ?」 男子生徒は、ノートをひかりに投げ渡した。 「うわあ!」 ひかりが投げられたノートを必死でキャッチすると、男子生徒は笑っていた。 「それ日記帳?」 「……え……見たの?」 「うん」 ひかりは頭が真っ白になった。 この日記帳の中には、今まで起こった事実がすべて書き込まれている。 もちろん両親の死から、最愛の悟の死まですべて。
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