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「元気出せよ」
「………え?」
日記帳を見られたことがあまりにショックなひかりは、涙があふれていた。
「人が死ぬってこと…俺はまだ大切な人を失ったことがないから、よくわからない。だけど、それに書いてることが事実なら、俺は間違ってると思う」
「……間違ってる?」
ひかりは眉間にしわを寄せた。
どうやら男子生徒は、同じクラスの氷川祥司のようだ。
「両親や最愛の人を失って、茫然と立ち尽くしてるなら、困惑して先が見えないなら、それならとにかく前に進めよ」
祥司の言葉が、ひかりの心を大きく揺さ振った。
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