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リビングでぼんやり時を過ごしていたら、朝になってしまっていた。
少しずつ明るくなり始めるリビング、狭いソファに身を横たえていたせいか体が痛い。ゆっくり体を起こしてキッチンに向かった。
「…水がない」
ペットボトルのミネラルウォーターがあった筈なのだが、どうやら誰かに飲まれてしまったらしくそれはどこにもない。仕方なく水道水をコップに入れて口に含むが、温い温度では頭の覚醒には繋がらなかった。
「早いな…おはよう、ユチョン」
「おはよ…」
優しく笑うユノに、どんな顔をすればいいのか分からずポカンと間抜けな顔しながら間抜けな返事しか出来ない。
同じ部屋なのに自分のベッドではなく、ソファで夜を明かす自分に彼はいつも何も言わず笑いかける。
その優しさがまた心を軋ませると言うのに。
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