朝の光

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「具合悪いのか?」 「……寝不足、かな」 言葉を濁しつつ曖昧に笑ってみせると、相変わらず優しい彼は心配そうに眉を下げながら額に手を当ててくれる。 誰にでも平等にその気遣いと優しさを分け与える彼の優しさを、独り占めしたいなんて思ってしまう自分の気持ち、知らないんだろうな。 「ベッドで寝ればいいのに」 「寝心地悪いんだよ」 貴方の隣で眠れたらいいのに。 そんな事口が裂けても言えないのだけど。わざと優しくしてもらいたくてリビングで彼を待つ自分は、浅ましいと言ったらない。 「まだ時間あるから、俺のベッド使うか?柔らかいマットに変えたからふわふわだぞ」 「………ん…」 ほら、また優しい。 そっと腕を掴んで俺をいざなってくれる。 髪を撫でて、頬に触れておやすみと言ってくれるだけで全くなかった睡魔に襲われる。 もうカーテンの隙間から朝の光が射し込んでるのに、夢の中に落ちていく俺を誰も止めたりしない。 繋がれた手を離さないでいてくれたらいいのに。 「ユチョン…好きだよ…」 END
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