1人が本棚に入れています
本棚に追加
朝の七時。ケータイのアラームで起きていつもの生活を始める。いろいろとこなし七時四五分に家を出た。いつもの場所に美香が立っていた。
「おはよう。真人」
「おはよう…」
「昨日、F3のテスト受けたんでしょ?」
「あぁ」
「どうだった?」
「不合格…」
「そっか…」
その後は二人とも会話せずに歩いていた。
―最近なんか美香の事を意識しちまうな…―などと考えながら自分の席に座る。クラスの奴らは皆喋ったりしているが俺に寄ろうとする奴は一人もいなかった。
メンドーな授業をテキトーに流し昼飯の時間になる。
―パンでも買いに行くかな―と考え購買部へ足を向けた。
「カレーパンとサンドイッチちょーだい!!あと、オレンジジュース」
買った物を受け取った俺は屋上に上がった。普通、屋上の鍵はしまっているが俺は合鍵をちょろまかしているためいつでも屋上に上がれるのだった。
―寝みーな―
カレーパンをほうばり寝転がる。
―サボるかな―
と、ケータイから着信を知らせる音楽がながれた。
「はい。もしもし…」
「あっ。荒井真人くん?」
「そうですけど、貴方は?」
「僕は全日本F3のカリマ・レーシング・チームの久遠新八って言うんだけどウチのセカンドのシートが空いてるから来ないか?」
最初のコメントを投稿しよう!