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静と弥斗は学校を後にした。
――――帰り道。
(なんかこの静には話し掛けにくいぞ……)
うぅむっと悩む弥斗を横目で静は見ていた。
静「ねぇ、弥斗」
弥斗「えっ!?な…なんだよ??」
静はふっ、と軽く微笑むと弥斗に言い放った。
静「私にはこれ以上近寄らない方がいいんじゃないかしら」
弥斗「は?何言ってんだ、お前」
静は唖然とし、焦りだした。
静「はっ…はぁ?!お前って何よ!?弥斗!もう少しマシな言葉で喋りなさい!」
弥斗「はぁあ?!そこじゃねぇだろ!つか、そっちこそ日本語喋りやがれ!」
静「死ね!」
弥斗「生きる!!」
訳の解らない事で二人は言い争っていた。
――駅前。
弥斗「じゃぁ俺こっちだから、またな~静」
静「…弥斗…」
弥斗「なんだよ?」
静「……何でもないわ…さっさと消えなさいよ」
静は顔を歪ませ、手をひらひらさせた。
弥斗「言われなくても消えるっての!お前…いつもの静じゃねぇよな」
静「…いつもの私?」
弥斗「俺には良くわかんねぇ…あっ!電車!!じゃぁな、静!また明日な!」
駅のホームに走り去って行く弥斗。
静はそれを遠目で見続けていた…。
静「…いつもの…私……か」
ふぅ…と溜め息をつくと、フラフラになりながら家に急いだ。
((いつもの…私……って……どんなんだろうか…))
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