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「燈夜、一人暮らししてみたくないか?」
母さんが食事中まるで、「明日、何か用事ある?」くらいの気軽さで必死に魚の骨と格闘していた俺にそう聞いた。
「えっ、まぁどっちかって言うとしたいかな」
高校一年生、16歳という年齢にしては普通だと思うけど。
「よし、じゃあ決まりだ3日で荷造り完了させろ」
はい?
今なんて…
「何だよ耳わりぃのか?顔が良くないんだからせめて耳だけでも良くしとけよ」
「それが実の息子に吐くセリフか?」
「実の息子?私の息子ならそんな荒れ果てた顔してねぇよ」
「泣くぞ」
「お前の涙じゃ100あってもうまい棒半分も買えねぇよ。むしろ変質者も裸足で逃げるな」
余談だかお分かりだろうか?
俺の母親はこのように非常に口が悪い。
幼い頃からこの環境下で、この突拍子もないことを言い出す女王様の下で育った俺は大概のことまでは飲み下せるようになった。
言い方を変えると流されやすくなったわけだ。
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