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物凄く勘の良いお父さんだった。
しかも顔だけ見て考えている事読むとか……。
ラリィはそう思いつつも聞きたかった事を言ってくれたのでコクッと頷いた。
「話にも順番がある。まずはこの空間の事だ」
確かにこの空間も気になる。360度真っ白で俺とお父さん以外人の居る気配はない……。
「ここはな……ラリィ、お前が俺……お父さんに対して強く何かの感情を抱いた時にお前が夢の中に創った"テレパシーゾーン"って言う所なんだ」
テレパシーゾーン……?学校でもそんな言葉を耳にした覚えは無い。しかも俺が創ったの?
この疑問はお父さんにスルーされたらしい……ちょっとショックだった。
ラリィが少し落ち込んでいるのもスルーしてお父さんは話を続ける。
「このテレパシーゾーンってのはな、"魔族の魔力"が無いと創れない空間だ。ヒューマのちっぽけな魔力じゃ一生掛かっても無理だ」
……………ん?
……………待てよ?
お父さんは確か"お前"がテレパシーゾーンを創ったと言った。それはすなわち自分には魔族の魔力があるという事になる……よな?
そんな事を考えていたらまたお父さんはラリィの顔を覗きこんで来た。
ラリィも流石に二度目は驚かなかった。
むしろ嫌な顔をした。
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