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その日の夜は傷が痛くて痛くて眠れなかった。
何度も何度も目が覚めて眠れなかった…。
様子を見に来てくれる看護師さんに何度も時間を聞いた。
ようやく朝が来た。
やっと水を一口飲むことができた。気持ち悪くなったりしなかったので食事がとれる。でも今日の朝ごはんは流動食…。
正直美味しくない。
導尿の管と足につけていた血栓予防のストッキングのマッサージの器具を外した。
お腹の傷がどれだけ痛くてもどんどん歩かなくてはいけない。
最初はトイレまで。
お腹の傷も痛いが麻酔のおかげで足に上手く力が入らず、看護師さんに支えられながらトイレに向かう。
へっぴり腰ですり足で歩く。歩くたびに傷に響く。
ほんの数メートルの長さなのに…。
ドアを開ける、閉める、座る、立つ、全ての動作が傷に響き痛む。
用をたしやっと部屋まで戻る。
部屋まで戻ったのはいいが布団に横になるのも一苦労。
次は大部屋まで移動しなくてはいけない。
大部屋までの距離もすごく長く感じた。
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