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いつものように人を殺して、いつものように送り返される場所に帰る毎日。
二つの高層ビルが連絡橋で連なっているのが、車を降りると遠くに見えた。
振り返ると命令者と目が合う。
「早く行け」
命令者は運転席から降りずに、手を振った。
その先には古びた洋館、自分の返される場所。
「聞いてるのか、とっとと行け」
命令者は、バンのエンジンをふかせる。
「分かっている」
洋館に歩き出すと、背後でバンが走り去った。
洋館に入っても、中にはベッドしかない。
ベッドに仰向けに寝転がると天井を見上げた。
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