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「やっと着いたか」
日が落ち夜も更けたころ、一台の車が街から離れた所に建つ一軒家についた
「ひっさしぶりだな」
肩にスポーツバックをかけた中学生ぐらいの少年が車から降りるなり言った。中学生にしては体ががっちりしているがそれでも普通の中学生と大差はないだろう。唯一違うと言えばハリネズミのように後ろに逆立つ髪型ぐらいだろうか
「当たり前だろ、二年振りなんだから」
もう1人、少年が車から降りてくる。この少年もスポーツバックを肩からかけているがもう1人の少年に比べると背が10cmほど高い。その変わりというか体つきは飄々とした感じだ
「帰ってきたんだな。日本に」
「それ何度目だよ」
目の前に建つ一軒家を見上げながら少年達は笑った。ここで新しい生活が始まるのだ
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