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キーンコーンカーンコーン…
授業の終わりを知らせるチャイムが鳴ったと同時に、我に返る華乃。
次は移動教室のようで、周りはガヤガヤとしながら出ていく。
しかし華乃をからかう金子も、いつも一緒にいる泉堂那都(センドウナツ)と妻夫木美音(ツマブキミオン)でさえもこっちに来ない。
それはこの3人だけではない。
まるでクラス全員が、華乃のことを気付いていないようで。
「ねぇ、待って!那都、美音、置いてかないでよ!」
この状況をいまいち掴めない華乃は、叫んで2人のもとへ駆け寄るが、
「…誰か呼んだ?」
「へ?呼んでないでしょ」
と言っただけで華乃の方を見ることはなく、そのまま行ってしまった。
華乃は訳がわからず、みんなが行った方向を見つめているだけだった。
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