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けれどその手は制服に触れる直前で止まってしまった。 華乃が部屋に異変を感じたからだ。 「…あれ?なんか、違う…?」 部屋を見渡してみるが、特に変な所は何もない。 いつも見る部屋と鏡のように真逆なこと以外は。 「…え?ぎゃく…、……ッ!?」 言うと同時に頭が割れるかと思うぐらいの頭痛がして華乃は座り込んだ。 頭が追い付かない。 寝ぼけているだけいるだけかもしれない。 そう信じて顔をあげてみるとそこにはいつもの部屋。 「はは…、なーんだ。やっぱりいつもと同じじゃん」 寝ぼけてるなと小さく笑って、華乃は制服に着替え始めた。 さっきと何も変わっていないことに気付かずに。
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