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――――――…
―――…
「違うっ!華乃じゃない!!」
静かな公園に、華乃の叫び声が響き渡った。
「お前なんだよ。あの日火事で死ん―…」
「嫌だ、聞きたくないっ!」
銀の言葉を受け入れず、ただただ叫び続ける。
目を逸らさない銀に真実なのだと言われている気がして、逃げるように公園から走り出す。
華乃は生きてるよっ。
だってちゃんとここにいるもん!
銀の悪い冗談なんだよ!
泣き出しそうになりながら、家へと全速力で走る華乃。
記憶がだんだんと鮮明に浮かび上がってくるのだが、顔を左右に思い切り振ってかき消そうと必死になる。
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