エピローグ

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女性は車の中でラジオを掛けると、どこの局も臨時のニュースを流していた。 『現在全国で原因不明の大災害が起きています。このニュースをお聴きの方は、家の戸締まりをし、決して外へは出ないようにしましょう。繰り返します………』 どの局も似たような事を放送し、肝心な事が分からない。 女性は震えながらとにかく車を飛ばした。 途中、彼女は車を止め、目の前にあるコンビニを眺めた。 店内の窓ガラスには血が所々にベッタリと付いており、店の中で何者かに襲われている人が見えた。 悲鳴が聴こえる。 女性は歯をガチガチさせながら震えた。 次の瞬間、急に車のドアが開けられ、見知らぬ男が血相を抱えて入ってきた。 「車をよこせぇ!!!」 見知らぬ男の顔からは流血しており、女性は必死で抵抗したが、男の力には適わず、車から引きずり下ろされた。 女性から車を奪った男は車を急発進させ、先のT字路に差し掛かったが、そこで左方から猛スピードで来た車とぶつかり、その場で大炎上を起こした。 女性は呆然と道路の真ん中に座り混む。 他の場所でも事故は起こり、次第に街は火の海へと変わっていく。 立ち込める煙、その中からヒタヒタと歩きさ迷う人間。 しかしそれらは既に人では無く、人を貪り喰らう化け物へと変わっていた。 その影が徐々に彼女にも迫ってくる。 だが女性は動けず、頭の中が混乱しすぎてその場で再び気を失ってしまった。 絶体絶命のピンチ。 化け物の手はすぐそこだった。 しかし、気を失うその刹那、1人の男性の声がした。 薄れゆく意識の中、霞む視界に映っていた化け物達は次々と倒れていき、女性のぼやける視線の先には誰かが立ってこちらに声を掛けているような気がした。
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