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キメラを一匹仕留めた直樹は、辺りを見渡し、一番近くの軍人の死体目掛けて走り出した。
軍人の死体の手元にはマシンガンも転がっていた為である。
直樹はすぐに軍人の死体までたどり着き、マシンガンを拾い、手にとった。
そして後ろを振り向くと今度は沙恵がキメラに襲われかけていた。
直樹は沙恵の上空を飛び交うキメラ目掛けて銃を発砲し、次々と撃ち落としていった。
他にも上空を漂うキメラを狙い撃ち、直樹はたちまちキメラを全滅させた。
それと同時に丁度弾も切れ、直樹はマシンガンを地面に捨てた。
キメラは全滅したが、気付くと軍隊も全滅だった。
直樹は沙恵に近付き、立ち上がるよう手を差し出した。
沙恵は直樹の顔を見上げ、立ち上がろうとしたが体中が震えていてうまく足に力が入らなかった。
無理もない。
辺り一面には生々しい血肉が転がる普段の生活でも考えられない光景。
免疫の無い人間にはまさに地獄絵図だった。
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