エピローグ

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病室は2階に位置していたが、今はそんな事を言っている場合では無く、女性は小窓を開けた。 窓から顔を出し、下をのぞき込むと、幸いと言って良いのか、真下がゴミ置き場になっていた。 (ウマく行けばクッション変わりになるかも…) 女性は窓から身を乗り出し、外への脱出を試みた。 体の半分が外に出た頃、鍵を掛けていたトイレのドアが急にぶち壊され、男が中に侵入して来た。 女性はパニックに陥り、必死で体を動かして外へ出ようとした。 しかし、彼女の足が男に掴まれ、再び中へ引きずり戻されそうになった時、女性のパニックは最高潮に達した。 とにかく足をばたつかせ、女性は必死で抵抗する。 すると丁度良く彼女の足が男の顔面に再びヒットし、その勢いで体が外へ出された。 しかし、そのせいで女性は体勢を崩し、真下のゴミ置き場へ勢いよく落下した。 そして落ちた際、打ち所が悪く、女性の意識はそこで一端途切れてしまった。
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