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「あはははは…ッ!!聖剣?…あんたがそれを使うの?」
クロアの背に庇われ、
フィリルの腕に支えられ
ようやく立っているだけのロア。
とても剣など扱えない様子に
魔族が甲高く笑い、
「扱えたとしても残念だねぇ。…これは聖剣なんかじゃ殺せないよッ!!」
「知っている。」
嘲笑う声を冷淡に切り捨て、
「は…?」
「私を狙うならクロアが邪魔だ。ならば、クロアに…クロアの持つ神剣に対抗させるモノを用意する。」
どこまでも
予想外のロアの言動に
驚く魔族を冷たく見下し、
「失踪者は神剣に対抗させる為の亜種にするため使われた。…予測済みだ、愚か者。」
告げると同時に
ロアはフィリルの腕を離れ
手にしていた聖剣を
床に座り込みながら突き立てた。
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