†白†

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  ロアの命を受けてすぐ、 フィリルは魔族と亜種の 攻撃を抜けその場を立ち去った。 「あれと逃げなかった事だけは褒めたげるよ。“苗木”」 結界があるため ロア自身に手が出せない魔族は 代わりに嘲るような言葉を 吐き捨てる。 「ただ使われるだけのくせして…あんたはその見た目通り、大人しく人形になっていれば良いんだ。」 忌々しく悔しさをぶつけても ロアは魔族に何の関心も持たず 視線すら向けず クロアと亜種の行く末を見る。 例え、 犠牲者が増える事を知りながら 全ての準備が整うまでは 動く事が出来ず 魔族によって行われた事でも 己が生み出した犠牲者達として 消え逝く命を見届ける。  
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