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ロアの命を受けてすぐ、
フィリルは魔族と亜種の
攻撃を抜けその場を立ち去った。
「あれと逃げなかった事だけは褒めたげるよ。“苗木”」
結界があるため
ロア自身に手が出せない魔族は
代わりに嘲るような言葉を
吐き捨てる。
「ただ使われるだけのくせして…あんたはその見た目通り、大人しく人形になっていれば良いんだ。」
忌々しく悔しさをぶつけても
ロアは魔族に何の関心も持たず
視線すら向けず
クロアと亜種の行く末を見る。
例え、
犠牲者が増える事を知りながら
全ての準備が整うまでは
動く事が出来ず
魔族によって行われた事でも
己が生み出した犠牲者達として
消え逝く命を見届ける。
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