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「一つ、良い事を教えてやろう。」
「はぁ…?」
突然、向けられたロアの言葉に
結界の壊れる隙を窺う魔族は
怪訝な表情でロアを見る。
「お前が口にする私の呼び名の事だが…。」
ロアを“セフィロトの苗木”と
呼んだ魔族。
「…その名を知る者は私を除き4人しかいない。」
“セフィロト”とは
“生命の樹”と云う意味であり
森羅万象の命の理を示したモノ。
その“苗木”とは
“生命の樹”の理を
世界に具現させる“力”の名称。
世界に存在するもの全てから
存在していない時空にまで
干渉し、分解し続け
破壊しながら再構築をする
ロアの封印されている“力”の
“秘匿された名称”だった。
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