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「お前は下位の魔族だ。なのに第3階層にまで入り込み、あまつさえ私の力の名まで知っていた。」
ロア自身に宛てられた
魔族の数が隠された書類。
それを宛てた者の
真の正体が判った時
あまりにも
馬鹿馬鹿し過ぎる意図に
ロアは笑うしかなかった。
「魔王は私の力の名を知っていても、基本的に公言する事も他に明かす事もしない。」
皮肉な事に
ロアの力の特異性と
他者に渡る事の危険性を
最も良く知っているのが
“魔王”なのだ。
故に簡単には口外せず、
知る者すら許す筈がなく、
もしも、そうしたのなら
可能性は一つ。
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