†白†

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  そんな中、 一瞬だけクロアと視線が 絡み合う。 途端にクロアの 険しさに満ちた眼差しが 和らぎ一瞬の間合いだけ 浮かぶ微笑み。 「ッ……!!」 ロアの理解できない感情を察し 安心させるようなそれに 激しく心がざわめいた。 己の決断に対する後悔はない。 立つことが出来ず戦えない 悔しさもない。 力を宿す物がなくては 自身の身すら守れない惨めさも “神族”と云う 産まれながらの立場に縛られる もどかしさも 何も感じていない。 それが何も出来ない ただ“利用される存在”として “苗木”として産まれ 生きてきた自身の姿なのだ。 ならば、 全てを受け入れ生き抜く道を 選択しているロア。  
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