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だが、
「とどめを……させ……。」
「ロアッ!?」
激痛に呑まれながらも
意識を留めるロアからの命令。
「無理だッ!!」
咄嗟に拒むクロアの叫びに
「お……まえは…わたしの……モノ……だろう?」
側近として従わせる言葉を紡ぐ。
「だったら何故、庇ったッ!!」
側近であるクロアを守らないと
告げた筈のロア。
それを責めるクロアの恫喝に
悲哀の眼差しが浮かび、
「…………“こい…びと”の…わたしは……おまえの……モノだから…。」
それを口にすれば
クロアが傷つくと
判っていても
今のロアの中には
それしか答えが
見付からなかった。
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