†レン月華†

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  「どうするかな…?」 自身が歩いて来た方を振り返り とりあえず 本殿を目指し歩き出す。 本来、 目的として目指すべき内殿とは 全く逆の方向。 分かってはいたが 正直なところ少年はまだ、 帰りたくなかったのだ。 何故なら、 この日、初めて訪れた 外の世界が珍しかったから。 自分が居なくなれば 心配し困る者が居る事も 十分に分かっていたが、 「………まぁ、大丈夫か。」 保護者である者を思い浮かべ あっさりと呟き、 楽し気な微笑みを浮かべていた。  
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