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――月夜の空みたいだ。
少年は駆け出しながら、
先程から
自分を視ていた者の姿を
思い出し、心の中で呟いた。
神殿のものとは違う
官服に身を包み立っていた相手。
『あれは……確か中央の…軍、智天使長近衛官の官服だっけ…。』
視界の端で確認した相手の姿。
幼い頃から学んだ知識の中の
一つを思い出し、
相手の事を少し考える。
『……中央の軍………でも…智天使長の近衛官…。』
少年が今、居る神殿とは
対極の機関である中央組織。
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