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私の名前は原琴葉(はらことは)
今まで彼氏がいた事なし。
友達も…あんまりいない
…と、とにかくそんな高校3年生です。
キーンコーンカーンコーン
~3年生新学期~
「ねぇねぇ、隣のクラスに転校生来たらしいよ!」
「ホントに?見に行こう!」
「うん!かなりのイケメンだってさぁー」
「まじでー!?」
ダダダダー
私「転校生かぁ…。」
キャー
(そんなに人気があるのかぁ。)
遠くから叫び声が聞こえる。
私は授業の準備を始めた。男運がないから、あんまりそういうのは気にしないようにしているけど、そうもいかない時もある。
「ねぇ、琴葉も見に行こうよ!」
これは友達の悠紀(ゆき)けっこうイケメン好き。
私「いいよ~。悠紀見ておいでよ。」
悠「なんで~ほら、いこいこ!」
私「ちょっ…」
腕を引っ張られ、無理矢理見に行く事になった。
「かっこいいねぇ~!」 「ねぇ~。清水高次(しみずこうじ)くんって言うんだって。」
「名前までかっこいい~」
悠「やっと見えた…。人多いね。」
私「うん。多すぎ」
悠「うわぁ!確かにかっこいい~」
私「うん…。」
確かにかっこいい。長いふわっとした髪、ぱっちりとした目、たっかい身長、バレー選手くらいある。その証拠に入り口に頭がぶつかってる。一言も話さないクールさ。誰から見ても完璧な人。
私「水泳やってそうな肩。」
悠「えっ?」
私「あっ、ううん。何か困ってない?」
悠「これだけ人がいたらね…。」
私「戻ろっか。」
悠「うん。」
教室に戻る時、一瞬だけど目が合った気がした。
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