捨て猫

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―…寒い。 いつものようにコンビニの裏で誰にも見付からないように静かにゴミ箱を漁る。 目的は、廃棄処分になったお弁当。 最初のうちはしょっちゅう腹壊してたけど、今ではそれもなくなった。 意外とイケるねん。言うても、元は売り物やったわけやしな。 ゴミを漁る手がかじかむ。手袋なんかもちろん持っていないし、そもそもロクな洋服さえ着ていない。 いや、そんなことより今一番大切なのは、何か、何でもええから俺の腹を満たすもの。 ぐうぅー… 大きな音を立てて空腹を告げた俺の腹。 もう三日はろくに食べてへん。口にしたのは水と、たまたま拾った包み紙にくるまったままの飴玉一つ。 「ないなー…。まぁ、しゃあないか。今日も我慢や…」 「…こんなとこで、どないしたん?」 .
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