NーS2

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…唇に、何かが触れた。多分、というか絶対、横山先輩の唇。 身体中が甘い痺れに襲われたような感覚。ふわふわして、よく分からないけれど。 その温もりはすぐに離れてしまった。でも、身体はまだふわふわしていて、心臓も大きな鼓動を響かせている。先輩にまで聞かれそうなくらい。 「嫌か?俺にキスされて、今、嫌やって思った?」 「…嫌や、ない。」 「ほな、ドキドキした?」 「ドキドキ…した。」 「ほな、俺と付き合え。それは俺を好きってことや。」 「僕…横山先輩のこと、好きなん…?」 「間違いないな。」 自信に満ち溢れた笑顔を向けられたとき、更に胸が高鳴って、横山先輩の言葉はほんまなんや、そう思った。 .
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