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「マルは、さ…」
「…?」
ずっとずっと、疑問に思っていた。
「何でそない優しいねん。」
俺がそう言うと、マルの頬がほんのりとピンクに染まった…気がした。
俺から視線を逸らして暫く黙り込んだマルは、ゆっくりと話し始めた。
「僕はな…?すばるくん。」
俺が座るソファーの目の前、何故か床にしゃがみ込んで俺を見上げるマル。
その表情は珍しく真剣で。
…意外に綺麗。
「…僕は、ほんまは卑怯なんかもしれません。」
分からへん。
こいつは、卑怯なんかやない。
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