1017人が本棚に入れています
本棚に追加
「なぁー、たっちょんってばぁー」
「…ん?あ、ごめん、何?」
「…今、何考えてたん?」
「え?あー…(リョウちゃんがおかしいなーって思ってたなんて言えへんし。)…別に、何でもないで。仕事のこと。」
「りょーと一緒のときは他のこと考えたら嫌やぁ…」
頬を膨らませながら体を起こしたリョウちゃんは、俺の膝に跨って座った。…可愛いけどこれはアカン!理性を保たないと…。
「ごっ、ごめんな…?」
「…りょーのことだけ考える?」
「お、おん!リョウちゃんのことだけ考える。」
「ん。」
苦し紛れに答えた俺の言葉にさえも満足げに笑ったリョウちゃんは、今度は俺の首に腕を巻き付けて首筋に頬擦りしてきた。
「っちょ、リョウちゃんくすぐったいー。」
「たっちょん…」
「…ん?リョウ、ちゃん…?」
顔を上げたかと思えば眉を下げて寂しそうな表情を浮かべるリョウちゃん。
今日のリョウちゃん、どうしたんやろ。
.
最初のコメントを投稿しよう!