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この国の経済の基本は米です。
南部で大量に生産される米が北部の鉱物資源や材木、海産物などと取引され経済が成り立っています。
その際の取引に使われる通貨が金になります。
金は重さによって『上金』『中金』『下金』に分けられます。ちなみに『上金』の重さは四匁(15グラム)
今の貨幣価値に直すと十五万円くらい、その十分の一が『中金』、さらに十分の一が『下金』です。
それ以下は『上銀』『中銀』『下銀』、最下位の貨幣は銅銭である『銭』となります。
もちろん、これらの金や銀は純粋なものではなく合金で価値を調整しています。
さて、シンシャの値段ですが、今の貨幣価値に直すと上金二枚と同額の『珍宝香』ですから合計上金四枚。したがって六十万円ほどとなります。
程度を問わなければ、中古の車が買える位の金額ですね。
この世界では実際のお金のほかに『為替』と言うものの存在します。現金以外で金銭を決済する方法です。
15グラムもする金の板を持ち歩くのは重たく、危険でもあるので今で言う小切手(権利証書)の形にして持ち歩いたり
飛脚網を通じて支払先に送ったりします。
ジャモンも『グンゲの町』で持ち金を為替にして、さる場所に送っていました。
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