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もし…
…もし、まだ赤い糸が僕らを繋げているのなら また何処かで逢えるよね?
まだ 赤い糸が繋がっていることを信じて今日まで生きてきた。
いつものように 吐いたため息が 白く空に昇っていった。
「…帰ろう。」
随分と 行き先もなく歩き続けて ふと一人で呟く。
僕は 来た道をまた振り返って歩きだした。
ザクッ ザクッ… ザクッ
やっと見えてきた 家。
その前をうずくまっている人影。
「誰だろう?」
迷子になったのかな…
この辺は 雪しかないから…。
「すいません。 どうかしましたか?
ここ僕の家なんですけど…」
声をかけて 顔をあげたのは…
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