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「や… ほんとは 岩沢が心配でここまでついてきちゃった。」
へへっと 照れたように笑う北川に 何故か胸が ドキドキする。
そんな北川が やけに色っぽくて…
…あれ、 北川って男だよな?
なんでときめいてんだ…?
一人 頭の中で葛藤していると…
「岩沢、かわいいからついてきちゃった…」
「っ…」
かわいいとか言うなよ。
照れるだろ!?
…って、 男に照れるってなんだよ。
え… ちょっ まさか俺 北川の事…。
がしっ…
「え…」
何が何だか分かんなくなっちゃってるうちに 北川に強く腕をつかまれた。
「ちょっ… きたが…」
「いい加減、認めたら?」
「は?…」
「岩沢、俺のこと好きなんでしょ?」
耳元で囁かれたその言葉で 俺の顔は ありえないほど熱くなる。
それと同時に 生まれたのは 激しい恐怖。
男同士だなんて 気持ち悪いと言われるのが 恐ろしく怖い…
「クスッ… 安心して? 俺も岩沢のこと、 好きだから…」
「あ…」
二人の恋が叶ったとき 漆黒の空からは 純白の雪が落ちていた。
END…
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