友情の芽生え

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農夫はまず、この馬に名前をつける事にした。 額に傷があるから、キラ、お前は今日からキラだ、キラとは額の傷になぞらえ忠臣蔵の吉良上野介による命名だった。 そして、乱暴者のキラと農夫の二人の生活が始まった。 慣れてみると、キラは以外に人なっこく、農夫の姿が見えないと、心配になったのか、わざと高い声で鳴き、農夫を呼んだり、鼻先で農夫をつつくなど、よく悪戯もした。 動物もやはり人間と同じで、世話になる人や好意的な人間には心を許すものなのだ。 農夫もキラを愛しく思うのにさほど時間はかからなかった。
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