出会い

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アタシはアナタに出会った…。 それは夏の暑い日。 アナタは『俺はコウタ!よろしくな!』そう言って、アタシに自分の娘を紹介した。 『あたしはカオリ。よろしくね』アタシも娘を紹介。 そう。 アタシは2000年に話題となった2000年ベビーを産み、娘が2才になる前に離婚した。 いわゆるデキ婚。 それからは一人で娘を育てた。…と、言っても離婚時にお金もなく、実家に出戻りだけど。 それでも娘の事は親に手を掛けてもらわないようにやってきた。 恋愛なんて…。 男なんて…。 それでも元旦那とは月に一度、娘を連れて会っていた。 でも、仕事が変わり、休みも合わなくなり元旦那とはメールする程度だった時、彼・コウタに出会った。 コウタの第1印象は、色黒で目が鋭い。両腕にはタトゥー。 今までに会った事のないタイプだった。 けど、初めて会った時に頭の中で“コウタとの未来”が見えたんだ。 今まで感じた事の“未来”。 今まで付き合った人はおろか、元旦那にすらみえなかった“未来”だった。 “あ…アタシ、絶対にこの人と付き合う” そう直感した。 その日は子供を交えて4人で食事をした。 小さい頃から男性と接する事がなかった娘。 でも、外見が怖いコウタにはなついていた。 今まで、何人か男性に会わせたけど、娘は一切なつく事はなかった。 その娘がなついている…。 コウタなら、コウタとなら大丈夫だ… アタシはそう思った。 その日の夜。 コウタからメール。 【今日はありがとう😃楽しかった✨俺、カオの事好きだわ❤こんな俺だけど付き合って❗つか、結婚して下さい❗】 【知り合って間もないのに?お互いの事、何も知らないんだよ?】 アタシはそうメールを返した。 嬉しいけど、抵抗があった。 何も知らないのに、付き合うなんて。 しかも結婚!? 有り得ない! でもコウタは 【付き合いながら知って行けばいいじゃん✨俺、絶対にカオと幸せになる自信ある✨俺、カオの事大好きだし❤】 と。 アタシは悩んだけど、さっき感じた直感と見えた“未来”、そして何より娘がなついていた事を信じて 【分かった✨アタシもコウちゃん好きだし、イイよ❤】 そうメールを返した。 2006年8月1日。 知り合って1週間だった。
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