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七色に輝く魔法陣。その上にあるのは魔法陣が作り上げた異空間へと繋がるゲート。
二人と一匹の獣はそこにいた。
魔法陣にゆっくりと足を踏み入れる。白い翼を持つ者は決心し、黒い翼を持つ者は迷いを胸に。
「ぼ、僕達はやっぱりやめた方が……」
「何言ってるの、今更」
世の均衡を保つため。
世を──守るため。
「……いくわよ」
「え、ちょっと待って下さいよっ」
少女は呟き、少年は震える声で叫ぶ。少女の肩に身を預けている獣は二人の様子を眺めて小さく鳴き、そして前へと身体を向ける。
ゲートへと進む二人と一匹を、光が包み込みんだ。
──地球を目指して。
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