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「小鳥と話せる?そんなの出来る訳無いじゃん。普通の平民がそんなこと出来るなんて聞いた事がないよ。」
「だよね、だよね。」
男の子達は、少女に指を指しながら笑う。少女は一度も話せると言った事がないが、小鳥や魔物と一緒に要る所を目撃していたらしい。
「………」
無言で少女は男の子達を見つめる。何をするわけでもなく、ただ見つめるだけ。
「なあ、俺達に小鳥を捕まえさせろよ。」
「僕達が小鳥を可愛がってあげるよ。」
「だからお前、小鳥と一緒に居てよ。逃がさずにさ。」
少女はわかっている。この三人が小鳥とただ遊びたいだけではないことを。
前に、小さな動物をいじめていたのを見たことがある。だから同じように小鳥にも、同じように扱うはず。だから少女は、思ったことを口にした。
「………嫌、そんな事しない。やるなら自分達でやって。」
少女がはっきりと拒絶の言葉を投げ掛けた。すると一人の子供が少女の顔を殴った。
「俺達の言うことが聞けないのか?」
「また痛い目みるよ。」
「それでもいいの?」
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