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暗い病室に、寝ていた少女は一通の手紙を見つけた。
少女はベットから起きて小さな明かりを付け、封を切り中から一枚の用紙が出て来た。
その手紙には、こう書かれていた。
リハビリ頑張ってね、
俺が必要ならリビエラ学院まで来ていいよ。
会いたいならいつでも来ていいから。
歓迎するよ。
篠嵜 龍雉より
短い文章で簡潔に並べられた言葉だけど、少女は涙を流した。
初めて人に自分の気持ちを打ち明けた。
初めて人に優しくされた。
初めて私という個人をちゃんと見て、私に生きたいという気持ちをくれた人
それは当たり前なのかもしれない。人は一人では生きていけない。だから助け合いながら人は成長し、大きくなる。
それをわかっていても少女はもう長くない事を知っていた。それなのに少女の心に触れ、けなす事なく優しい手・温かな体で抱きしめてくれた。
こんなにも温かな、そして幸せな気持ちになったのは、初めてだった。
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