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机の上で手を組んでいた院長は、少女に優しく話しかけた。
「……魔法を教えてください。」
少女は精一杯の言葉を紡ぎ、院長に話しかけた。院長も驚き、少女を見つめる。
今まで何一つ興味を見せなかった子供が、今言ってきた言葉に驚いた。
魔法、人を殺すことも出来れば人を治すことも出来る。
それは、万能であり万能ではない。いくら魔法でも出来ることと出来ないことがある。
それは人のように中途半端な存在。その力を手にしたいと言ってきたのだ。驚かないわけがない。
だけど、魔法は天性のもの、その人が持っているか持っていないかは、医師達にはわからない。そのためにギルドという組織がある。
「私達は医師だから、教えられる事もあるけれど。教えられない。それは魔法学校が教える事で、医師の私達では教える事は許可されていないんだ。」
「………」
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