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翌日、少女は早く起きて手紙を書いていた。
迷惑をかけてしまう、院長や医師達に気づいてもらうために……
「………」
黙々と書き終えると、院長に買ってもらった白いワンピース着て、リュックを背負い病室の部屋を開ける。
自分の部屋の前に立ち、小さく頭を下げると少女は駆け足で病院から飛び出した。
少女の手紙にはこう書かれていた。
私は会いたい人の所に行きます。ごめんなさい。
簡単に並べられた言葉だが、ハッキリと院長には行き先を伝えているようにも取れる文章だった。
そして最後には謝罪の言葉が書かれていた。
少女が初めて、大きな行動に出た。
子供が友達のところに遊びに行くかのように……
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