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「うらああああ!!!」
刀を振り上げながら、子供を取り囲んでいる男達に突っ込んでいくアレン。
「何だ?こいつ」
「俺がやってやるぜ」
男達の一人がアレンを見て、刀を抜いて構える。
強そうな相手を見て一瞬怯んでしまうアレンだが、刀を見つめるとニヤリと笑った。
そう、この刀は村を出て行く時に村長から授かった伝説の刀……
「大和の大蛇を殺したと言われる草薙の剣の力……村長!使わせてもらいます!」
…………………パキッ
流石は草薙の剣……普通の刀なんかじゃ対抗出来ないという訳か。
相手の刀が折れてしまったわ……。
そう心の中で呟いて目を開くと、折れていたのは自分の刀だった。
「うっひょー!流石はSONICの新型モデルだぜ!強えー!」
男の一人が刀を見つめて感動している。
いやいや……大和の大蛇殺したんだよ?
それがメーカーSONICの新型モデルに負ける?
「あのクソ村長!偽物のガラクタ渡しやがったのか!」
「あ?何言ってるか知らないが死ねや!」
男が焦っているアレンに向けて刀を振り降ろす。
「うおっ!」
アレンは咄嗟にジャンプして、その光景を黙って見つめていた小さな女の子を抱き締めてかわした。
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