指名手配になった勇者

10/11
2254人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
「一から説明しようか。『火』『水』『雷』『土』『風』。この五つが魔法の基本要素なのは知ってるね?」     「う、うん……人も魔族も生まれてきた時に必ずどれか一つを持ってるんでしょ?」   ラグナの言葉にアレンは頷いてそう言うと、ラグナは頷いて続けて話し始める。       「その通りだ。しかしそれだけでは炎属性ならば、ただ炎を出す事くらいしか出来ない。 より強い魔法を使うには魔道具と契約しなければならない。 まあ簡単に言えば魔道具は魔法を使う上で重要な核になる訳だ」     「じゃあ魔道具と契約する事で魔力の量が増大するって事なの?」   アレンが再び手を挙げてラグナに言うと、ラグナはコクリと頷いた。       「理解が早いね。そして付け加えるなら魔道具は契約する事よって契約者に武器を与える。 その武器を与えられて契約は完了する。」     「ラグナはゼロと契約してその銃を手に入れたんだ……じゃあリリスも契約してるの?」   アレンはベッドで横になっているリリスを見て口を開く。       「うん。リリスはこの覇王『グラディウス』と契約してるの」   リリスがそう言い手を出すと、黒く輝く指輪が付けられていた。
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!