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「着きましたよ。アレン」
「………学校だ」
賑やかな商店を通り抜けラグナについて歩いて行くと、白く巨大な建物がそびえ建っていた。
「あ!ラグナ様おはようございます」
「リリスだ!リリスが学校に来てる!良かった~!」
学校に登校してきている小さな魔族と人間の子供達が笑顔で話し掛けてくる。
「だからちゃんとリリス様って言いなさい!」
「え~……だってリリス歳変わらないじゃん!」
子供達が次々にリリスに文句を言い始め、リリスはそれを聞いて拳を握り締めてフルフルしている。
「アレン……アレン!いじめられる!」
「えっ!?俺に言うの!?」
リリスに泣き付かれてアレンは困った表情でリリスの肩を掴む。
「あ!こいつ知ってるリリスを助けた奴でしょ?」
「え!なになに?ラブラブなの?こいつ恋人なの?」
子供達が次々にアレンを指差して、盛り上がり始めた。
「いやいや!違うよ!そんな事ないから!」
「………………」
アレンが慌てて手を振りそう言ったのを聞いて、リリスはショックを受けた表情で立ち尽くしてしまった。
「コラコラ駄目ですよ?この方はアレン=ハイネス。
今日から君達と一緒に勉強する事になったから仲良くするんだよ?」
「は~いラグナ様!」
子供達は笑顔で返事すると、ラグナから頭を撫でてもらっていた。
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