道で見つけた幼女には油断するべからず

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殺される……と感じたが意外な答えが反ってきた。     「分かりました。では彼は城に来ていただきましょう」   ニコリと笑いラグナがそう言うと、リリスは嬉しそうに笑っている。       さらにヤバい方向に話しが進んで行く中、また声が聞こえてきた。     「おいおい、いいのかい?ラグナ。人間だよ?」   眼鏡をかけた黒髪の女性がラグナに話し掛ける。       「問題ないよシルヴィア。名前は何と言うんですか?」     「あ……アレン=ハイネスって言います」   ほほ笑みながら話し掛けてくるラグナにガチガチに緊張しながら、アレンは答えた。       「ラグナ=ストライフと言います。よろしくお願いします。では行きましょうか」     「は、はい」   紳士な対応に思わず頷いてしまい、アレンは龍の背中に乗せられる。       「アレン!城に着いたら遊ぼうね!」     「うっ……うん」   無邪気な笑顔にドキリとしてしまい顔を背けてしまった。       「ハァ……私は知らないよ?」   頭を抱えて呟いているシルヴィアを余所に城に向かって飛んで行く。       魔王退治が魔王とお付き合いになってしまったアレン。 事態の重大差に不安を覚えるばかりであった。
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