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「うぉおおぉぉおぉお!!」
俺はあらん限りの雄叫びを上げながら、黒い変な生物にストレートをかました。いや、正確には絶叫だったかも知れない。何せ相手は未知の生物。ぶっちゃけ怖い。
「ぉおぉおぉおっ!!」
ぐぢゅっ
焦げた臭いが立ちこめる。ゴムが焦げたような、鼻をつく臭い。黒い生物の一部が、しゅうしゅうと音を立てて焼け溶けていた。
黒い生物は身を震わせると、すうっと滑るように素早く逃げた。
「あっ、待てっ!!」
俺は慌てて追いかける。その時俺は異変に気付いた。
あいつの動きが止まった……?
違った。黒い生物が止まったのではない。俺が速いのだ。風になってる。
そしてそれは一瞬だった。
じゅわああぁぁっ………
俺の拳を受けて、黒い生物は跡形も無く溶け去った。
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