Chapter01

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なんなんだあれは? 楓ちゃんを自分の意思で追っているところからして、少なくとも『あれ』はどうやら生き物らしい。 しかし ……あんな生き物、今までに見たことが無い。 化物か? そうかも知れない。 だとしたら ……どうする? 「きゃっ」 その時、楓ちゃんがつまづいて倒れた。 身体を揺らしながら近づく化物。 「いやぁっ来ないでっ!!」 迷っている暇なんてない。気付いたら俺は駆け出していた。 「このやろぉぉぉぉっ!!!!」 冷たい感触。 化物の身体を、俺の腕が貫いていた。 化物は俺から逃げるように一歩後ろに下がった。 「効いた……のか?」 その時、後ろにいた楓ちゃんが言った。 「玖珂くんの腕……?」 「腕?」 俺は化物を貫いた自分の右腕を見てみた。 「な、何だこれ……」
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