愛しい人

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「また何かいきなりナレーションし出してるし。」 「意味わかんねーww」 「もうすぐHRだぞ、落ち着けよw」 クラスの男子はそんな緑里をけらけらと笑う。 ただ、緑里はいじめにあったことがない。神秘だ。 「貴斗、おはよ。」 「ん?雄成か!おはよう!」 がたり、と緑里の前の席に座る。寝癖がなおっていない。 「彼は佐東雄成<サトウ ユウジョウ>!俺の次にカッコよくて頭もいい。生徒会長候補だ!ただ、遅刻の常習犯というのがたまに傷!」 「もうナレーションはいいから、貴斗。」 眠そうに机と顔を接着させる佐東は、めんどくさそうにつっこんだ。
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