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赤面のそいつは俺の次の言葉を待っているらしく、俺に熱い視線を送ってきた。
あんまり詮索するのは良くないのだろうが、そいつはそれがお望みのようで。
「そう……なんだ?それでその子はどんな子なんだ?」
「……可愛い子だよ。栗色のショートボブがとってもキュートで、女の子なのに男の格好してるんだ。でもそこがまた男心をくすぐる」
「へー……そんな子いるんだ」
お前どんな趣味してんだよ……?
つか俺の髪色と髪型が一致してるのは気のせい?
シラける俺にそいつはじれったそうにしていた。
結局お前はなんて言って欲しいんだよ?
「……君だよ」
「え?」
ぽかんと口を開けるアホ面の俺にそいつはとんでもないことを口にした。
「僕が好きなのは君なんだ!!」
「はあ~!?」
一気に鳥肌が立った。
馬鹿じゃないの。
俺は男で……
っておい……
てめぇさっきなんつった?
『女の子なのに男の格好してるんだ』?
……女の子?
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