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「俺、大佐のこと好き」
鋼のからのいきなりすぎる告白に、私は固まってしまった。
「大佐?」
「あ…あぁ、すまん……何の話だったかな?」
「好きって話」
「何が?」
「俺が」
「…何を?」
「アンタを」
「………」
凝視せずにいられなかった。
当たりまえだ。
私はこの金色の少年に嫌われているものだとばかり思っていたのだから。
そんな少年に『好き』だと告白されたのだ。
固まらずにいられるだろうか。
「……本気か?」
「本気だ」
「…」
あぁ、なんてことだ。
冗談だったのならまだ見逃してあげるつもりだったのに。
何を隠そう私もこの少年に恋愛感情を抱いているのだ。
だが、その想いを告げることで、この子との今の気兼ない関係を壊すのが嫌だった。
だから告げなかったと云うのに…
思ってもみなかった段階に心臓は早鐘状態だ。
私の想いを告げても良いのだろうか?
「好き」
「はが―…「好き。大好き。アンタのコト考えると、息が出来なくなるくらい好き。アンタになら殺されても構わないってぐらい大好き」」
言いながら、ゆっくりと革のイスに腰かける私に歩み寄ってくる。
-ギシッ…
鋼のが手を突くことによって、イスが小さな悲鳴をあげた。
私はただただ金色の少年を凝視する。
瞳と瞳が合い、鋼のの顔がゆっくりと近付いてくる。
私のソレと少年のソレとが少しの間触れ合う。
暫しの沈黙の後、鋼ののソレが離れていった。
私はまさかこの子がここまでやるとは思いもしなかったため、驚きと嬉しさで混乱して、またしても固まってしまった。
「ごち♪」
鋼のはニコッと笑い、執務室から逃げるように出て行った。
ソレから数秒後、慌て鋼のを追い掛ける。
金色の髪をなびかせ少し前を走る少年に少しずつ近付く。
私も君に伝えたいことがあるんだ。
君のことを、愛してる。
-ROYside-END
意味不度に拍車が掛った…orz
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