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ここらで名目上俺の『お父さん』に当たる男を紹介した後、それに繋げて小学生編最後の思い出話をしたい
親父はみんなが知っての通り、母が新ちゃんを捨てた後すぐ同居するようになった2010年現在40歳のハゲ男である
いや正確にはまだあるが、なにせ残念な事になっている髪型の男だ
職業は運送屋のトラック運転手で、いつも深夜に荷物を県外まで運び、そこからまた荷物を持って帰ってくるという職務を真っ当している
意外にも職場での性格は良いらしく、人当たりも良いし遅刻や欠勤もない、優秀な人材らしい
しかしそんな親父も家に帰れば本性を表し、好き勝手し放題の暴虐無尽な駄目柱となる...
飯を食えば不味いと言い、機嫌が悪いと誰彼かまわず家族に当たる
おまけに親父が眠っている間にテレビのチャンネルを変えると、起きた時に『チャンネル変えたやつ出て来い!』と怒鳴り散らす
まさに自分だけが快適に過ごすために、家庭のあら探しを続ける、腹の立つ親である
趣味はパチスロ、ラジコン、美味しんぼ とあらゆる物に関心がある親父だが、今回はそんな数ある趣味の中の一つ『アダルト動画』が原因で俺の小学時代が台無しになる...
親父のアダルト好きは半端ではなく、晩飯をみんな揃ってリビングで食べてるというのに、その目の前でアダルトDVDを見ながら飯を食う親父である
さらに止めれば怒鳴り散らされるおまけつき
そんな生粋のエロ親父に、我が家のパソコンの所有権があるわけだ
俺は小学校を卒業し、中学生になるための準備をしていた
そして、ふと卒業式の時の情景が気になったので母に様子を撮ったビデオはないのかと聞くと、パソコンの中にデータを入れたと言われた
俺は教えられた通りのフォルダを探すが、どこにも俺の卒業式の動画が入っていない
そこでパソコンの所有権を持っている親父に聞くと
父『あぁ、あんなもん邪魔やったから消した
勝手にワシのパソコンに入れるな!』
親父が言うには、いつものようにアダルト動画を保存しようと思ったら卒業式の動画が目に入ったので、邪魔だったから消去したというのだ
俺は力では勝てないのがわかっているので、必死で怒りを抑えた
母も親父には何も反論できず、ただ俯くだけだった
こうして俺の小学生最後の思い出は、ジジイの山のようなアダルト動画によって姿を消してしまったわけである
まぁ過去との『決別』って表現に変えればかっこよく聞こえなくもないんだけどね
ただあいつも血祭り決定
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